Claude Codeは毎回なにを読んでいる?「Turn Inspector」で中身を見える化してみた

Claude Codeは毎回なにを読んでいる?「Turn Inspector」で中身を見える化してみた

この記事の結論

Turn Inspector(ターン・インスペクター)は、Claude Codeが質問のたびにAIへ渡している中身を、画面の横にグラフと数字で表示してくれる無料のツールです。導入はコマンド1行、使うときは「/turns」と打つだけです。

実際に試して分かったのは、次の3つです。

  • 何も話していない段階で、すでに約5万4千トークンが使われている(最初の指示文や道具の説明など)

  • 一度読ませたファイルの中身は、その後の質問でも毎回いっしょに送られ続ける(ただし2回目以降はキャッシュで安く処理される)

  • 合計の数字は正確だが、内訳は英語を前提にした推定なので、日本語だとずれる

「最近Claude Codeが重い」と感じたときに、原因を勘ではなく数字で確かめられるのがいちばんの使いどころです。一方で、2026年10月27日時点では報告済みの不具合が3つ残っていて、修正はまだ配布版に入っていません。

Turn Inspectorとは?

Turn Inspectorは、Claude Codeが「毎回なにを、どれだけ読まされているか」を見える化するツールです。Claude Code用の部品を集めたオープンソースの「claude-code-templates」に入っている拡張機能(mod)の1つとして配布されています。

Claude Codeは、こちらが1回質問するだけでも、裏では次のようなものをひとまとめにしてAIへ送っています。

  • 最初から決まっている指示文や、使える道具の説明

  • これまでの会話

  • ファイルを読んだ結果やコマンドの実行結果

ふだんは目に見えないこの「ひとまとめ」を、AIへのリクエスト1回(=1ターン)ごとに区切り、「全部でどのくらいの量か」「その中身は何がどれだけか」を右側のパネルに表示してくれます。

なお、AIが一度に読める量の上限を「コンテキストウィンドウ」、量の単位を「トークン」と呼びます。日本語ならおおよそ1〜2文字で1トークン程度です。

導入方法(コマンド1行)

今回の検証環境は、Claude Code 2.1.309、claude-code-templates 1.30.0です。READMEでは、Claude Code 2.1.287以降が必要とされています。

  1. 試したいフォルダでターミナルを開き、次のコマンドを実行します。

  1. 「Ok to proceed? (y)」と聞かれたら「y」を入力します。数秒で、フォルダ内の .claude/skills/turn-inspector/ に6つのファイルが入ります。

  2. 同じフォルダで claude を起動します。初回は「このフォルダを信頼しますか?」と聞かれるので、自分で作ったフォルダであれば「Yes, I trust this folder」を選びます。

  3. 入力欄に /turns と打つと、右側にパネルが開きます。

初期設定では、起動するたびに /turns を打つ必要があります。パネルを閉じるときは /turns stop、一覧を消すときは /turns clear です。



実際に使ってみて分かったこと

1. 1回の質問が、裏では4回のリクエストに分かれていた

最初に「このフォルダのファイルを全部読んで、1行ずつ説明して」と頼んでみました。こちらは1回質問しただけですが、パネルには4つのターンが記録されました。

ターン

Claudeがしたこと

その時点の文脈の量

#1

コマンド実行(ファイル一覧の確認)

約5.4万トークン

#2

コマンド実行

約5.5万トークン

#3

ファイルの読み込み

約5.6万トークン

#4

回答を書く

約7.8万トークン

Claudeは「調べる→結果を見る→次を調べる」をくり返して答えを出しているので、道具を使うたびにAIへのリクエストが1回ずつ増えます。その様子がそのまま一覧になっていました。

2. 何も話す前から、約5万4千トークンが使われている

#4の中身を開くと、内訳は次のとおりでした。

  • 最初の指示文・道具の説明・メモリ:約5万3,900トークン

  • 読み込んだファイルの中身:約2万1,300トークン

  • それまでの途中のやり取り:約1,800トークン

  • Claudeが書いた回答:688トークン

いちばん大きいのは、こちらが何も言っていない段階から入っている「最初の指示文など」でした。#1の時点で約5.4万トークンあったのはこのためです。また、回答そのものは688トークンしかなく、**「読む量は多く、書く量は少ない」**ことがよく分かります。

3. 一度読んだファイルは、その後もずっと送られ続ける

続けて「今の説明を3行で要約して」とだけ送りました。今回は道具を使っていないのに、入力は約7万8千トークンありました。

内訳を見ると、「それまでのやり取り」が約2万4千トークンに増えています。さっき読んだファイルの中身(約2万1千トークン)が「過去の会話」に移り、そのまま毎回送られ続けているためです。短い質問をしても、過去に読ませた大きなファイルの分だけ、毎回たくさん読み直していることになります。

4. ただし、2回目以降はキャッシュでほぼ再利用されている

同じターンの入力7万8千トークンのうち、7万7,900トークンは「cached(キャッシュ済み)」と表示されていました。毎回読み直してはいるものの、同じ部分は再利用されるので、処理の負担や費用は抑えられる仕組みです。

反対に、会話をリセットする「/clear」の直後は、5万3,900トークン中3万100トークンしかキャッシュが効いていませんでした。リセットすると、キャッシュも一部やり直しになるようです。

気をつけたい点

日本語だと「内訳」の数字はあてにならない

パネルに出る合計の数字は、AIのサービスから返ってくる実際の値です。一方、その内訳(指示文が何トークン、回答が何トークンなど)は、READMEによると「約4文字=1トークン」として長さで割り振った推定値です。

この目安は英語向けなので、日本語では文章の分が小さく見積もられます。実際、都道府県47個を表にしてもらったときは、回答の文章が約373トークン、考える処理(Thinking)が約1,200トークンと表示されました。47行の表にしては文章側が少なすぎるので、本来は文章の分がThinking側に寄って見えているのだと考えています(これは推測です)。

日本語で使うときは、**「合計は信用してよい、内訳は目安」**と考えるのが安全です。

報告済みの不具合が3つ残っている(2026年10月27日時点)

GitHubには、次の3つの不具合を直す修正(Pull Request #1171)が出ていますが、まだレビュー待ちで配布版には入っていません。今回、3つとも実際の画面で確認できました。

不具合

実際に起きたこと

サブエージェント(Claudeが作業を任せる別のAI)の指示文が一覧に混ざる

自分が送っていない英語の指示文が、ターンのグループ名として表示された

/clearで会話をリセットしても、一覧が消えない

過去のターンが残り、次のターンに「compacted(圧縮された)」という誤った表示が付いた

回答の途中で止めると、そのターンが正しく閉じられない

出力が途中の数字(+8トークン)のまま止まり、「正常終了」の表示も付かなかった

途中で止めるテストは、Escキーを押すタイミングがむずかしく、何度かやり直しました。手順の説明もややこしくなってしまい、途中で正直「なんかよくわからん」となりました。

「/clear」と「/turns clear」は動きが逆

名前は似ていますが、2つのコマンドは消すものが正反対でした。

  • /clear:Claudeとの会話は消えるが、パネルの一覧は残る(上の不具合)

  • /turns clear:パネルの一覧は消えるが、Claudeとの会話は残る(仕様)

/turns clear のあとに「こんにちは」と送ると、番号は#1から振り直されましたが、過去の文脈は約1万7千トークン分残っていました。表示も「Earlier turns(過去のターン)」から「Earlier context(過去の文脈)」に変わり、ターン数が分からなくなったことを示していました。

画面が狭いと自動では開かない

設定項目は「パネルの幅(初期値56文字分)」「残すターン数(初期値200)」「起動時に自動で開くか(初期値オフ)」の3つです。自動で開く設定にしても、画面の横幅が144文字分より狭いとパネルは隠れたままになります。ノートPCでVSCodeの下にターミナルを出している場合などは注意が必要です。

よくある質問

Q. Turn Inspectorは無料ですか?

A. 無料です。オープンソースのclaude-code-templatesに含まれていて、ライセンスはMITです。

Q. 何が必要ですか?

A. Claude Code(READMEでは2.1.287以降)と、npxコマンドが使える環境(Node.js)です。

Q. 使うたびに設定が必要ですか?

A. 初期設定では、Claude Codeを起動するたびに /turns と打つ必要があります。

Q. 表示されるトークン数は正確ですか?

A. ターンごとの合計は実際の値です。内訳は文字数をもとにした推定なので、特に日本語では目安として見てください。

Q. Claude Codeの動きに影響はありますか?

A. READMEによると、イベントを横で観察するだけで、Claude Codeの動作内容は変えない作りです。

Q. 会話のリセットとパネルのリセットは同じですか?

A. 違います。会話を消すのは /clear、パネルの一覧を消すのは /turns clear です。

まとめ

Turn Inspectorを使うと、Claude Codeが裏でどれだけの量を読み、そのうち何が大きいのかを、ターンごとに目で確かめられます。今回いちばん印象に残ったのは、短い質問でも、最初の指示文と過去に読ませたファイルの分を毎回いっしょに送っているという点でした。

「大きなファイルを読ませたあとは、必要がなければ会話をリセットする」といった使い方の工夫を、感覚ではなく数字で判断できるようになります。不具合が直っていない点と、日本語では内訳がずれる点を知ったうえで使えば、Claude Codeの仕組みを理解する教材としても役に立つツールです。

参考リンク

この記事の結論

Turn Inspector(ターン・インスペクター)は、Claude Codeが質問のたびにAIへ渡している中身を、画面の横にグラフと数字で表示してくれる無料のツールです。導入はコマンド1行、使うときは「/turns」と打つだけです。

実際に試して分かったのは、次の3つです。

  • 何も話していない段階で、すでに約5万4千トークンが使われている(最初の指示文や道具の説明など)

  • 一度読ませたファイルの中身は、その後の質問でも毎回いっしょに送られ続ける(ただし2回目以降はキャッシュで安く処理される)

  • 合計の数字は正確だが、内訳は英語を前提にした推定なので、日本語だとずれる

「最近Claude Codeが重い」と感じたときに、原因を勘ではなく数字で確かめられるのがいちばんの使いどころです。一方で、2026年10月27日時点では報告済みの不具合が3つ残っていて、修正はまだ配布版に入っていません。

Turn Inspectorとは?

Turn Inspectorは、Claude Codeが「毎回なにを、どれだけ読まされているか」を見える化するツールです。Claude Code用の部品を集めたオープンソースの「claude-code-templates」に入っている拡張機能(mod)の1つとして配布されています。

Claude Codeは、こちらが1回質問するだけでも、裏では次のようなものをひとまとめにしてAIへ送っています。

  • 最初から決まっている指示文や、使える道具の説明

  • これまでの会話

  • ファイルを読んだ結果やコマンドの実行結果

ふだんは目に見えないこの「ひとまとめ」を、AIへのリクエスト1回(=1ターン)ごとに区切り、「全部でどのくらいの量か」「その中身は何がどれだけか」を右側のパネルに表示してくれます。

なお、AIが一度に読める量の上限を「コンテキストウィンドウ」、量の単位を「トークン」と呼びます。日本語ならおおよそ1〜2文字で1トークン程度です。

導入方法(コマンド1行)

今回の検証環境は、Claude Code 2.1.309、claude-code-templates 1.30.0です。READMEでは、Claude Code 2.1.287以降が必要とされています。

  1. 試したいフォルダでターミナルを開き、次のコマンドを実行します。

  1. 「Ok to proceed? (y)」と聞かれたら「y」を入力します。数秒で、フォルダ内の .claude/skills/turn-inspector/ に6つのファイルが入ります。

  2. 同じフォルダで claude を起動します。初回は「このフォルダを信頼しますか?」と聞かれるので、自分で作ったフォルダであれば「Yes, I trust this folder」を選びます。

  3. 入力欄に /turns と打つと、右側にパネルが開きます。

初期設定では、起動するたびに /turns を打つ必要があります。パネルを閉じるときは /turns stop、一覧を消すときは /turns clear です。



実際に使ってみて分かったこと

1. 1回の質問が、裏では4回のリクエストに分かれていた

最初に「このフォルダのファイルを全部読んで、1行ずつ説明して」と頼んでみました。こちらは1回質問しただけですが、パネルには4つのターンが記録されました。

ターン

Claudeがしたこと

その時点の文脈の量

#1

コマンド実行(ファイル一覧の確認)

約5.4万トークン

#2

コマンド実行

約5.5万トークン

#3

ファイルの読み込み

約5.6万トークン

#4

回答を書く

約7.8万トークン

Claudeは「調べる→結果を見る→次を調べる」をくり返して答えを出しているので、道具を使うたびにAIへのリクエストが1回ずつ増えます。その様子がそのまま一覧になっていました。

2. 何も話す前から、約5万4千トークンが使われている

#4の中身を開くと、内訳は次のとおりでした。

  • 最初の指示文・道具の説明・メモリ:約5万3,900トークン

  • 読み込んだファイルの中身:約2万1,300トークン

  • それまでの途中のやり取り:約1,800トークン

  • Claudeが書いた回答:688トークン

いちばん大きいのは、こちらが何も言っていない段階から入っている「最初の指示文など」でした。#1の時点で約5.4万トークンあったのはこのためです。また、回答そのものは688トークンしかなく、**「読む量は多く、書く量は少ない」**ことがよく分かります。

3. 一度読んだファイルは、その後もずっと送られ続ける

続けて「今の説明を3行で要約して」とだけ送りました。今回は道具を使っていないのに、入力は約7万8千トークンありました。

内訳を見ると、「それまでのやり取り」が約2万4千トークンに増えています。さっき読んだファイルの中身(約2万1千トークン)が「過去の会話」に移り、そのまま毎回送られ続けているためです。短い質問をしても、過去に読ませた大きなファイルの分だけ、毎回たくさん読み直していることになります。

4. ただし、2回目以降はキャッシュでほぼ再利用されている

同じターンの入力7万8千トークンのうち、7万7,900トークンは「cached(キャッシュ済み)」と表示されていました。毎回読み直してはいるものの、同じ部分は再利用されるので、処理の負担や費用は抑えられる仕組みです。

反対に、会話をリセットする「/clear」の直後は、5万3,900トークン中3万100トークンしかキャッシュが効いていませんでした。リセットすると、キャッシュも一部やり直しになるようです。

気をつけたい点

日本語だと「内訳」の数字はあてにならない

パネルに出る合計の数字は、AIのサービスから返ってくる実際の値です。一方、その内訳(指示文が何トークン、回答が何トークンなど)は、READMEによると「約4文字=1トークン」として長さで割り振った推定値です。

この目安は英語向けなので、日本語では文章の分が小さく見積もられます。実際、都道府県47個を表にしてもらったときは、回答の文章が約373トークン、考える処理(Thinking)が約1,200トークンと表示されました。47行の表にしては文章側が少なすぎるので、本来は文章の分がThinking側に寄って見えているのだと考えています(これは推測です)。

日本語で使うときは、**「合計は信用してよい、内訳は目安」**と考えるのが安全です。

報告済みの不具合が3つ残っている(2026年10月27日時点)

GitHubには、次の3つの不具合を直す修正(Pull Request #1171)が出ていますが、まだレビュー待ちで配布版には入っていません。今回、3つとも実際の画面で確認できました。

不具合

実際に起きたこと

サブエージェント(Claudeが作業を任せる別のAI)の指示文が一覧に混ざる

自分が送っていない英語の指示文が、ターンのグループ名として表示された

/clearで会話をリセットしても、一覧が消えない

過去のターンが残り、次のターンに「compacted(圧縮された)」という誤った表示が付いた

回答の途中で止めると、そのターンが正しく閉じられない

出力が途中の数字(+8トークン)のまま止まり、「正常終了」の表示も付かなかった

途中で止めるテストは、Escキーを押すタイミングがむずかしく、何度かやり直しました。手順の説明もややこしくなってしまい、途中で正直「なんかよくわからん」となりました。

「/clear」と「/turns clear」は動きが逆

名前は似ていますが、2つのコマンドは消すものが正反対でした。

  • /clear:Claudeとの会話は消えるが、パネルの一覧は残る(上の不具合)

  • /turns clear:パネルの一覧は消えるが、Claudeとの会話は残る(仕様)

/turns clear のあとに「こんにちは」と送ると、番号は#1から振り直されましたが、過去の文脈は約1万7千トークン分残っていました。表示も「Earlier turns(過去のターン)」から「Earlier context(過去の文脈)」に変わり、ターン数が分からなくなったことを示していました。

画面が狭いと自動では開かない

設定項目は「パネルの幅(初期値56文字分)」「残すターン数(初期値200)」「起動時に自動で開くか(初期値オフ)」の3つです。自動で開く設定にしても、画面の横幅が144文字分より狭いとパネルは隠れたままになります。ノートPCでVSCodeの下にターミナルを出している場合などは注意が必要です。

よくある質問

Q. Turn Inspectorは無料ですか?

A. 無料です。オープンソースのclaude-code-templatesに含まれていて、ライセンスはMITです。

Q. 何が必要ですか?

A. Claude Code(READMEでは2.1.287以降)と、npxコマンドが使える環境(Node.js)です。

Q. 使うたびに設定が必要ですか?

A. 初期設定では、Claude Codeを起動するたびに /turns と打つ必要があります。

Q. 表示されるトークン数は正確ですか?

A. ターンごとの合計は実際の値です。内訳は文字数をもとにした推定なので、特に日本語では目安として見てください。

Q. Claude Codeの動きに影響はありますか?

A. READMEによると、イベントを横で観察するだけで、Claude Codeの動作内容は変えない作りです。

Q. 会話のリセットとパネルのリセットは同じですか?

A. 違います。会話を消すのは /clear、パネルの一覧を消すのは /turns clear です。

まとめ

Turn Inspectorを使うと、Claude Codeが裏でどれだけの量を読み、そのうち何が大きいのかを、ターンごとに目で確かめられます。今回いちばん印象に残ったのは、短い質問でも、最初の指示文と過去に読ませたファイルの分を毎回いっしょに送っているという点でした。

「大きなファイルを読ませたあとは、必要がなければ会話をリセットする」といった使い方の工夫を、感覚ではなく数字で判断できるようになります。不具合が直っていない点と、日本語では内訳がずれる点を知ったうえで使えば、Claude Codeの仕組みを理解する教材としても役に立つツールです。

参考リンク

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