国産AI「PLaMo 3.1 Prime」をChatGPTと比べてみた|日本語の5問で分かった得意・苦手

国産AI「PLaMo 3.1 Prime」をChatGPTと比べてみた|日本語の5問で分かった得意・苦手

この記事の結論

国産AI「PLaMo 3.1 Prime」を、無料で使えるChatGPTと同じ質問で比べてみました。結果は、5問中、PLaMoがはっきり勝てた問題はありませんでした。

PLaMoの良いところは、日本語のサイトを中心に調べて、答えに必ず出典(参考にしたページ)を付けてくれる点です。一方で、川柳の「5・7・5」を数え間違えたり、最新の情報にたどり着けなかったりする場面が目立ちました。

いちばん意外だったのは、PLaMoの目玉機能「Deep Research(ディープリサーチ)」です。5分ほどかけて13件以上のページを調べてくれたのに、内容の正確さではPLaMo自身の普通のチャットにも負けていました。

「日本製だから日本語は完璧」と思って使うと危ない、というのが正直な感想です。ただ、出典が必ず付くので、答えを自分で確かめやすいのは安心できるポイントでした。

PLaMo 3.1 Primeとは

PLaMo(プラモ)は、東京のAI企業Preferred Networks(プリファード・ネットワークス、略してPFN)が開発している国産の生成AIです。海外のAIを土台にせず、日本国内で一から作っているのが特徴です。

2026年10月27日に最新版の「PLaMo 3.1 Prime」が公開され、次の機能が加わりました。

  • Web検索:質問に合わせてネットを調べ、出典を付けて答える

  • Deep Research:テーマを渡すと、AIが自分で何ページも調べてレポートにまとめる

ブラウザで使える「PLaMo Chat」は、メールアドレスだけで無料登録できます。Deep Researchは、2026年11月30日までの期間限定で、1日2回まで無料で試せます。

「日本製のAIは、ChatGPTより日本語が上手いのか?」が気になったので、普段使っている人が多いChatGPTと並べて比べてみることにしました。

PLaMo Chatの始め方

登録は1分ほどで終わります。

  1. PLaMo公式サイト(plamo.preferredai.jp)を開く

  2. 上のメニューの「Chat」から「無料で始める」を押す

  3. メールアドレスを入れて、利用規約にチェックを入れて「続ける」を押す

  4. 届いたメールの案内に従ってログインする

ログインすると、ChatGPTに似たシンプルなチャット画面が出てきます。入力欄の右にある地球マークが「Web検索」、脳のマークが「じっくり考えるモード(推論)」で、どちらも最初は「A(自動)」になっています。今回はこの自動のまま使いました。

比べ方(なるべく公平にするために)

比べる相手は、いちばん多くの人が使っているChatGPTの無料版にしました。

公平にするため、次のルールで試しています。

  • 同じ質問を、同じ文章のまま両方に送る

  • 1問ごとに新しい会話を開く(前の質問の影響を受けないように)

  • ChatGPTは「一時チャット」の「パーソナライズなし」で使う

最後の点は、実際にやってみて気づいたことです。1問目をいつものChatGPTに送ったら、なぜか関西弁で返ってきました。私が普段使っている設定(メモリ)が反映されていたようです。これではPLaMoと条件がそろわないので、2問目からは設定を使わないモードに切り替えました。

1問目:京都の「ぶぶ漬けでもどうどす?」の意味

最初は、日本の文化が分かっていないと答えられない質問です。

質問 「京都の人に『ぶぶ漬けでもどうどす?』と言われました。どういう意味で、どう返すのがいいですか?」

正直に言うと、私は日本人なのにこの言葉の意味を知りませんでした。「ぶぶ漬け」はお茶漬けのことで、「そろそろ帰ってほしい」という遠回しな合図だ、という話があるそうです。ただし、実際の京都の人が日常で使うことは少なく、半分はネタとして語られているとも言われています。

PLaMoの答え

「帰ってほしいという意味」「実際にはネタとして語られることが多い」の2点は、きちんと答えられていました。出典は7件で、すべて日本語のサイトです。日本語の質問には日本のサイトを調べにいくのは、国産AIらしい動きだと感じました。

気になったのは「どう返すか」の部分です。「遠慮するのが決まり」と書いた直後に「食べて帰るのが礼儀」、さらに「『遠慮なくいただきます』は無粋」と出てきて、結局どうすればいいのか分からなくなりました。応答時間は48.4秒でした。

ChatGPTの答え

ChatGPTも、裏の意味と「俗説である」という補足の両方を答えていました。返し方は「空気を読んで帰る」「あえてボケる」など状況別に表で整理されていて、こちらのほうが分かりやすかったです。出典は付いていませんでした。

判定:ChatGPTがやや優勢(意味はどちらも正解。返し方の分かりやすさで差がつきました)

2問目:取引先へのお詫びメール

次は、仕事で誰もが使う敬語のメールです。

質問 「取引先に、納品が3日遅れることをお詫びするメールを書いてください。」

PLaMoの答え

「平素は格別のご高配を賜り」「何卒ご容赦賜りますよう」など、かなりかしこまった正式な敬語でした。遅延理由を「製造工程の調整、輸送手配の遅れなど」と例つきの空欄にしてくれているのも親切です。応答時間は9.0秒と速めでした。

ただ、細かい言葉選びのミスが3つありました。

  • 件名が「納品遅延のお詫び([貴社名])」になっている(件名のカッコには普通、送る側の社名を入れます)

  • 会社同士のメールなのに「お客様には」と書いている

  • 新しい納品日を「〜とさせていただいております」と書いていて、少し不自然

ChatGPTの答え

件名、お詫び、新しい納品日がそろった、そのまま送れるレベルのメールでした。「お詫び申し上げます」「よろしくお願い〜」が2回ずつ出てくるのが少しくどい程度で、目立ったミスはありません。

判定:ほぼ引き分け(PLaMoは格式が高いけれど細かいミスあり、ChatGPTはミスはないけれど少し冗長)

3問目:「AIと仕事」の川柳

日本独自の「音の数え方」が分かっていないと作れない川柳です。5・7・5になっているかは、読んでいる方も指で数えて確かめられます。

質問 「『AIと仕事』をテーマに川柳を3つ作ってください。それぞれ5・7・5の音の数も示してください。」

ここで大きな差が出ました。

PLaMoの答え

PLaMoは3句とも「5・7・5です」と答えていましたが、数えてみると1句も5・7・5になっていませんでした。

PLaMoの川柳

実際の音の数

AIが/仕事奪う/明日か

5・6・3

指示は/AIの速さ/驚きぬ

3・8・5

人の技/AIに学び/進化す

5・8・4



さらに「仕事奪う=7音(仕・事・奪・う)」という説明も付いていて、漢字1文字を1音として数えてしまっていました。「AI=エ・ー・ア・イ」という数え方だけは合っていたので、惜しいところです。

ChatGPTの答え

ChatGPTは3句とも正確に5・7・5でした。

  • AIに(5)/仕事を任せ(7)/昼寝する(5)

  • AIと(5)/知恵を合わせて(7)/成果出す(5)

  • AIが(5)/仕事を奪う(7)/夢を見る(5)

「①はユーモア、②は前向き、③は風刺」と、作風の描き分けもできていました。

判定:ChatGPTの圧勝

「日本語に強い国産AI」が、日本の川柳で海外のAIに負けたのは、今回いちばん意外な結果でした。

4問目:大阪府の最低賃金(最新情報)

PLaMoが一番アピールしている「最新情報を出典付きで答える」力を試しました。

質問 「2026年の大阪府の最低賃金はいくらですか?いつから適用されますか?出典も示してください。」

正解は、時給1,231円(前年から54円アップ)、2026年10月1日からです(大阪労働局の発表で確認しました)。

PLaMoの答え

金額と日付は正解でした。出典は厚生労働省、大阪市など3件で、1問目より信頼できるサイトが選ばれていました。問い合わせ先の電話番号まで添えてくれていて、ここは便利だと思いました。

ただ、表が崩れていて、「時間額」の列に業種名、「効力発生日」の列に金額が入っていました。また、「塗料製造業」「鉄鋼業」の業種別の最低賃金もすべて1,231円と書かれていましたが、業種別の最低賃金は地域の最低賃金とは別に決まるもので、出典も示されていません。ここは誤りの可能性が高いです。応答時間は30.1秒でした。

ChatGPTの答え

金額・日付ともに正解で、「改定前1,177円→改定後1,231円、54円アップ」まで書かれていました。出典は大阪労働局と大阪府の公式ページのみで、表の崩れもありません。

判定:ChatGPTの勝ち(どちらも正解。PLaMoは表の崩れと怪しい追加情報で減点)

5問目:Deep Researchで「万博跡地(夢洲)のこれから」を調べる

最後は、PLaMoの目玉機能「Deep Research」を試しました。テーマは、大阪の人なら気になる万博の会場跡地です。

質問 「大阪・関西万博の会場跡地(夢洲)は、今後どのように使われる予定ですか?現在決まっていることと、まだ決まっていないことを分けてまとめてください。」

Deep Researchの流れ

送信すると、PLaMoはいきなり調べ始めず、まず「調べたいこと」を2つの問いに整理して「この内容で実行していいですか?」と確認してきました。依頼の意図がずれていないか先に確かめられるので、ここは使いやすいと感じました。

「実行する」を押してから5分ほどで、13件以上の出典が付いたレポートが完成しました。出典には大阪府・大阪市の計画書や新聞記事が並び、見た目はとても頼もしいレポートです。

ところが、中身には大きな誤りが

公式の発表と照らし合わせると、次のような誤りが見つかりました。

  • IR(カジノを含む統合型リゾート)の開業を「2025年秋頃」と書いている:実際は2025年4月に工事が始まり、開業は2030年秋頃の予定です。しかも結論の表で「決まっていること」に入っていました

  • IRの事業者を「未定」と書いている:同じレポート内で事業者の名前も出していて、内容が矛盾していました

  • 地下鉄の夢洲駅を「完成時期未定」扱いにしている:夢洲駅は2025年1月に開業済みです

  • 情報が2025年で止まっている:大阪府・大阪市は2026年6月に新しい計画(マスタープランVer.3.0)を決め、7月には開発事業者の募集を始めていますが、レポートには出てきませんでした

出典の質が高いぶん、一見すると信用できそうに見えるのが、逆に怖いところだと感じました。

比べてみると

同じ質問を、ChatGPTの普通のチャットと「考えて」モード、PLaMoの普通のチャット(Deep Researchなし)にも送りました。ChatGPTの無料版ではDeep Researchを選べなかったので、無料で使える一番本気のモード「考えて」で比べています。

ChatGPTは普通のチャットの時点で、2026年6月の新しい計画と7月の募集開始まで押さえていました。「考えて」モードでは、跡地約50haを「記念公園」「医療・健康関連のエリア」「民間開発エリア」に分けて、今後の日程まで整理してくれました。

ひとつ気になったのは、ChatGPTの普通のチャットに付いていた画像です。読みやすくて良いのですが、「大型アリーナ」の例に東京のアリーナ、「ウォーターパーク」の例にフランスのホテルの写真が使われていました。さっと読むと「夢洲にこれができるんだ」と勘違いしかねないので、画像が本当にその場所のものかは確かめたほうがよさそうです。

判定:ChatGPTの完勝

PLaMoのDeep Researchは、ChatGPTの普通のチャットにも届きませんでした。

PLaMoは普通のチャットのほうが正確だった

念のため、PLaMoの普通のチャット(Deep Researchを使わない)にも同じ質問をしてみました。すると、IRの開業を「2030年秋頃」と正しく書けていて、Deep Researchより正確でした。

ただし、こちらも情報は2025年で止まっていて、2026年の新しい計画や募集開始は出てきませんでした。夢洲駅も「開業する予定」と書かれていて、すでに開業していることを拾えていません。

ここから、PLaMoの弱点は2つあると考えています。

  1. 最新の情報にたどり着けない:どちらのモードでも、2026年の公式発表を見つけられませんでした

  2. Deep Researchは、資料を集めるほど話が混ざる:IRの開業年や事業者を間違えたのはDeep Researchだけでした。たくさん集めた資料の中で、IRの区域と万博跡地の区域の話が混ざってしまったように見えます

5問の結果まとめ

問題

内容

結果

1問目

京都の「ぶぶ漬け」の意味

ChatGPTやや優勢

2問目

取引先へのお詫びメール

ほぼ引き分け

3問目

「AIと仕事」の川柳

ChatGPTの圧勝

4問目

大阪府の最低賃金

ChatGPTの勝ち

5問目

万博跡地(夢洲)のこれから

ChatGPTの完勝

PLaMoの良かったところ

  • 日本語の質問には、日本語のサイトを中心に調べてくれる

  • 答えに必ず出典が付くので、自分で確かめやすい

  • Deep Researchは、実行前に調べる内容を確認してくれる

  • メールアドレスだけで無料ですぐ使える

PLaMoの苦手なところ

  • 川柳の音の数など、日本語の細かいルールで間違える

  • 最新の情報にたどり着けないことがある

  • 表が崩れたり、出典のない情報が混ざったりする

  • Deep Researchは時間をかけても正確になるとは限らない

こんな使い方なら、PLaMoも役に立ちそう

今回の結果だけを見ると、普段使いならChatGPTのほうが安心です。ただ、PLaMoにも向いている使い方はあると思います。

  • 調べものの「入口」として使う:出典が必ず付くので、答えをそのまま信じるのではなく、出典のページを開いて確かめる前提なら、日本語の情報源を探す道具として使えます

  • かしこまった文章のたたき台にする:お詫びメールのように、格式の高い敬語の下書きはしっかり書けていました。細かい言葉だけ人が直せば使えます

逆に、川柳やキャッチコピーのような言葉遊び、最新のニュースや制度の確認には、今のところ向いていない印象です。

よくある質問

PLaMo 3.1 Primeは無料で使えますか?

はい。ブラウザ版の「PLaMo Chat」は、メールアドレスを登録すれば無料で使えます。Deep Researchは、2026年11月30日までの期間限定で1日2回まで無料です。

PLaMoとChatGPT、日本語に強いのはどっちですか?

今回の5問では、ChatGPT(無料版)のほうが正確でした。特に川柳の音の数え方と、最新情報の調べもので差が出ました。PLaMoは格式の高い敬語の文章や、日本語のサイトから出典を探す点では良さがありました。

PLaMoのDeep Researchは使えますか?

5分ほどで13件以上の出典が付いたレポートを作ってくれますが、今回は開業年などの大事な部分に誤りがありました。使う場合は、出典のページを開いて内容を確かめることをおすすめします。

ChatGPTと比べるときに気をつけることは?

ChatGPTは、普段の使い方(メモリや設定)が回答に反映されます。公平に比べたいときは、「一時チャット」で「パーソナライズなし」を選ぶと、設定を使わない状態で答えてくれます。

おわりに

「国産AIなら日本語はばっちりだろう」と思って試してみましたが、結果は想像と違いました。日本のサイトを調べて出典を付けてくれる姿勢は好印象でしたが、正確さではまだChatGPTに届かない、というのが今回の正直な結論です。

一方で、どちらのAIも「それっぽく正しく見える間違い」をすることがある、という点は共通していました。出典があっても、画像が付いていても、大事な情報は元のページで確かめる。AIを仕事で使うときの基本を、あらためて感じた検証でした。

VISKでは、こうしたAIの検証をもとに、業務に合ったAIの使い方やシステム開発のご相談を承っています。「うちの仕事でAIは使えるのか」と気になった方は、お気軽にお問い合わせください。

この記事の結論

国産AI「PLaMo 3.1 Prime」を、無料で使えるChatGPTと同じ質問で比べてみました。結果は、5問中、PLaMoがはっきり勝てた問題はありませんでした。

PLaMoの良いところは、日本語のサイトを中心に調べて、答えに必ず出典(参考にしたページ)を付けてくれる点です。一方で、川柳の「5・7・5」を数え間違えたり、最新の情報にたどり着けなかったりする場面が目立ちました。

いちばん意外だったのは、PLaMoの目玉機能「Deep Research(ディープリサーチ)」です。5分ほどかけて13件以上のページを調べてくれたのに、内容の正確さではPLaMo自身の普通のチャットにも負けていました。

「日本製だから日本語は完璧」と思って使うと危ない、というのが正直な感想です。ただ、出典が必ず付くので、答えを自分で確かめやすいのは安心できるポイントでした。

PLaMo 3.1 Primeとは

PLaMo(プラモ)は、東京のAI企業Preferred Networks(プリファード・ネットワークス、略してPFN)が開発している国産の生成AIです。海外のAIを土台にせず、日本国内で一から作っているのが特徴です。

2026年10月27日に最新版の「PLaMo 3.1 Prime」が公開され、次の機能が加わりました。

  • Web検索:質問に合わせてネットを調べ、出典を付けて答える

  • Deep Research:テーマを渡すと、AIが自分で何ページも調べてレポートにまとめる

ブラウザで使える「PLaMo Chat」は、メールアドレスだけで無料登録できます。Deep Researchは、2026年11月30日までの期間限定で、1日2回まで無料で試せます。

「日本製のAIは、ChatGPTより日本語が上手いのか?」が気になったので、普段使っている人が多いChatGPTと並べて比べてみることにしました。

PLaMo Chatの始め方

登録は1分ほどで終わります。

  1. PLaMo公式サイト(plamo.preferredai.jp)を開く

  2. 上のメニューの「Chat」から「無料で始める」を押す

  3. メールアドレスを入れて、利用規約にチェックを入れて「続ける」を押す

  4. 届いたメールの案内に従ってログインする

ログインすると、ChatGPTに似たシンプルなチャット画面が出てきます。入力欄の右にある地球マークが「Web検索」、脳のマークが「じっくり考えるモード(推論)」で、どちらも最初は「A(自動)」になっています。今回はこの自動のまま使いました。

比べ方(なるべく公平にするために)

比べる相手は、いちばん多くの人が使っているChatGPTの無料版にしました。

公平にするため、次のルールで試しています。

  • 同じ質問を、同じ文章のまま両方に送る

  • 1問ごとに新しい会話を開く(前の質問の影響を受けないように)

  • ChatGPTは「一時チャット」の「パーソナライズなし」で使う

最後の点は、実際にやってみて気づいたことです。1問目をいつものChatGPTに送ったら、なぜか関西弁で返ってきました。私が普段使っている設定(メモリ)が反映されていたようです。これではPLaMoと条件がそろわないので、2問目からは設定を使わないモードに切り替えました。

1問目:京都の「ぶぶ漬けでもどうどす?」の意味

最初は、日本の文化が分かっていないと答えられない質問です。

質問 「京都の人に『ぶぶ漬けでもどうどす?』と言われました。どういう意味で、どう返すのがいいですか?」

正直に言うと、私は日本人なのにこの言葉の意味を知りませんでした。「ぶぶ漬け」はお茶漬けのことで、「そろそろ帰ってほしい」という遠回しな合図だ、という話があるそうです。ただし、実際の京都の人が日常で使うことは少なく、半分はネタとして語られているとも言われています。

PLaMoの答え

「帰ってほしいという意味」「実際にはネタとして語られることが多い」の2点は、きちんと答えられていました。出典は7件で、すべて日本語のサイトです。日本語の質問には日本のサイトを調べにいくのは、国産AIらしい動きだと感じました。

気になったのは「どう返すか」の部分です。「遠慮するのが決まり」と書いた直後に「食べて帰るのが礼儀」、さらに「『遠慮なくいただきます』は無粋」と出てきて、結局どうすればいいのか分からなくなりました。応答時間は48.4秒でした。

ChatGPTの答え

ChatGPTも、裏の意味と「俗説である」という補足の両方を答えていました。返し方は「空気を読んで帰る」「あえてボケる」など状況別に表で整理されていて、こちらのほうが分かりやすかったです。出典は付いていませんでした。

判定:ChatGPTがやや優勢(意味はどちらも正解。返し方の分かりやすさで差がつきました)

2問目:取引先へのお詫びメール

次は、仕事で誰もが使う敬語のメールです。

質問 「取引先に、納品が3日遅れることをお詫びするメールを書いてください。」

PLaMoの答え

「平素は格別のご高配を賜り」「何卒ご容赦賜りますよう」など、かなりかしこまった正式な敬語でした。遅延理由を「製造工程の調整、輸送手配の遅れなど」と例つきの空欄にしてくれているのも親切です。応答時間は9.0秒と速めでした。

ただ、細かい言葉選びのミスが3つありました。

  • 件名が「納品遅延のお詫び([貴社名])」になっている(件名のカッコには普通、送る側の社名を入れます)

  • 会社同士のメールなのに「お客様には」と書いている

  • 新しい納品日を「〜とさせていただいております」と書いていて、少し不自然

ChatGPTの答え

件名、お詫び、新しい納品日がそろった、そのまま送れるレベルのメールでした。「お詫び申し上げます」「よろしくお願い〜」が2回ずつ出てくるのが少しくどい程度で、目立ったミスはありません。

判定:ほぼ引き分け(PLaMoは格式が高いけれど細かいミスあり、ChatGPTはミスはないけれど少し冗長)

3問目:「AIと仕事」の川柳

日本独自の「音の数え方」が分かっていないと作れない川柳です。5・7・5になっているかは、読んでいる方も指で数えて確かめられます。

質問 「『AIと仕事』をテーマに川柳を3つ作ってください。それぞれ5・7・5の音の数も示してください。」

ここで大きな差が出ました。

PLaMoの答え

PLaMoは3句とも「5・7・5です」と答えていましたが、数えてみると1句も5・7・5になっていませんでした。

PLaMoの川柳

実際の音の数

AIが/仕事奪う/明日か

5・6・3

指示は/AIの速さ/驚きぬ

3・8・5

人の技/AIに学び/進化す

5・8・4



さらに「仕事奪う=7音(仕・事・奪・う)」という説明も付いていて、漢字1文字を1音として数えてしまっていました。「AI=エ・ー・ア・イ」という数え方だけは合っていたので、惜しいところです。

ChatGPTの答え

ChatGPTは3句とも正確に5・7・5でした。

  • AIに(5)/仕事を任せ(7)/昼寝する(5)

  • AIと(5)/知恵を合わせて(7)/成果出す(5)

  • AIが(5)/仕事を奪う(7)/夢を見る(5)

「①はユーモア、②は前向き、③は風刺」と、作風の描き分けもできていました。

判定:ChatGPTの圧勝

「日本語に強い国産AI」が、日本の川柳で海外のAIに負けたのは、今回いちばん意外な結果でした。

4問目:大阪府の最低賃金(最新情報)

PLaMoが一番アピールしている「最新情報を出典付きで答える」力を試しました。

質問 「2026年の大阪府の最低賃金はいくらですか?いつから適用されますか?出典も示してください。」

正解は、時給1,231円(前年から54円アップ)、2026年10月1日からです(大阪労働局の発表で確認しました)。

PLaMoの答え

金額と日付は正解でした。出典は厚生労働省、大阪市など3件で、1問目より信頼できるサイトが選ばれていました。問い合わせ先の電話番号まで添えてくれていて、ここは便利だと思いました。

ただ、表が崩れていて、「時間額」の列に業種名、「効力発生日」の列に金額が入っていました。また、「塗料製造業」「鉄鋼業」の業種別の最低賃金もすべて1,231円と書かれていましたが、業種別の最低賃金は地域の最低賃金とは別に決まるもので、出典も示されていません。ここは誤りの可能性が高いです。応答時間は30.1秒でした。

ChatGPTの答え

金額・日付ともに正解で、「改定前1,177円→改定後1,231円、54円アップ」まで書かれていました。出典は大阪労働局と大阪府の公式ページのみで、表の崩れもありません。

判定:ChatGPTの勝ち(どちらも正解。PLaMoは表の崩れと怪しい追加情報で減点)

5問目:Deep Researchで「万博跡地(夢洲)のこれから」を調べる

最後は、PLaMoの目玉機能「Deep Research」を試しました。テーマは、大阪の人なら気になる万博の会場跡地です。

質問 「大阪・関西万博の会場跡地(夢洲)は、今後どのように使われる予定ですか?現在決まっていることと、まだ決まっていないことを分けてまとめてください。」

Deep Researchの流れ

送信すると、PLaMoはいきなり調べ始めず、まず「調べたいこと」を2つの問いに整理して「この内容で実行していいですか?」と確認してきました。依頼の意図がずれていないか先に確かめられるので、ここは使いやすいと感じました。

「実行する」を押してから5分ほどで、13件以上の出典が付いたレポートが完成しました。出典には大阪府・大阪市の計画書や新聞記事が並び、見た目はとても頼もしいレポートです。

ところが、中身には大きな誤りが

公式の発表と照らし合わせると、次のような誤りが見つかりました。

  • IR(カジノを含む統合型リゾート)の開業を「2025年秋頃」と書いている:実際は2025年4月に工事が始まり、開業は2030年秋頃の予定です。しかも結論の表で「決まっていること」に入っていました

  • IRの事業者を「未定」と書いている:同じレポート内で事業者の名前も出していて、内容が矛盾していました

  • 地下鉄の夢洲駅を「完成時期未定」扱いにしている:夢洲駅は2025年1月に開業済みです

  • 情報が2025年で止まっている:大阪府・大阪市は2026年6月に新しい計画(マスタープランVer.3.0)を決め、7月には開発事業者の募集を始めていますが、レポートには出てきませんでした

出典の質が高いぶん、一見すると信用できそうに見えるのが、逆に怖いところだと感じました。

比べてみると

同じ質問を、ChatGPTの普通のチャットと「考えて」モード、PLaMoの普通のチャット(Deep Researchなし)にも送りました。ChatGPTの無料版ではDeep Researchを選べなかったので、無料で使える一番本気のモード「考えて」で比べています。

ChatGPTは普通のチャットの時点で、2026年6月の新しい計画と7月の募集開始まで押さえていました。「考えて」モードでは、跡地約50haを「記念公園」「医療・健康関連のエリア」「民間開発エリア」に分けて、今後の日程まで整理してくれました。

ひとつ気になったのは、ChatGPTの普通のチャットに付いていた画像です。読みやすくて良いのですが、「大型アリーナ」の例に東京のアリーナ、「ウォーターパーク」の例にフランスのホテルの写真が使われていました。さっと読むと「夢洲にこれができるんだ」と勘違いしかねないので、画像が本当にその場所のものかは確かめたほうがよさそうです。

判定:ChatGPTの完勝

PLaMoのDeep Researchは、ChatGPTの普通のチャットにも届きませんでした。

PLaMoは普通のチャットのほうが正確だった

念のため、PLaMoの普通のチャット(Deep Researchを使わない)にも同じ質問をしてみました。すると、IRの開業を「2030年秋頃」と正しく書けていて、Deep Researchより正確でした。

ただし、こちらも情報は2025年で止まっていて、2026年の新しい計画や募集開始は出てきませんでした。夢洲駅も「開業する予定」と書かれていて、すでに開業していることを拾えていません。

ここから、PLaMoの弱点は2つあると考えています。

  1. 最新の情報にたどり着けない:どちらのモードでも、2026年の公式発表を見つけられませんでした

  2. Deep Researchは、資料を集めるほど話が混ざる:IRの開業年や事業者を間違えたのはDeep Researchだけでした。たくさん集めた資料の中で、IRの区域と万博跡地の区域の話が混ざってしまったように見えます

5問の結果まとめ

問題

内容

結果

1問目

京都の「ぶぶ漬け」の意味

ChatGPTやや優勢

2問目

取引先へのお詫びメール

ほぼ引き分け

3問目

「AIと仕事」の川柳

ChatGPTの圧勝

4問目

大阪府の最低賃金

ChatGPTの勝ち

5問目

万博跡地(夢洲)のこれから

ChatGPTの完勝

PLaMoの良かったところ

  • 日本語の質問には、日本語のサイトを中心に調べてくれる

  • 答えに必ず出典が付くので、自分で確かめやすい

  • Deep Researchは、実行前に調べる内容を確認してくれる

  • メールアドレスだけで無料ですぐ使える

PLaMoの苦手なところ

  • 川柳の音の数など、日本語の細かいルールで間違える

  • 最新の情報にたどり着けないことがある

  • 表が崩れたり、出典のない情報が混ざったりする

  • Deep Researchは時間をかけても正確になるとは限らない

こんな使い方なら、PLaMoも役に立ちそう

今回の結果だけを見ると、普段使いならChatGPTのほうが安心です。ただ、PLaMoにも向いている使い方はあると思います。

  • 調べものの「入口」として使う:出典が必ず付くので、答えをそのまま信じるのではなく、出典のページを開いて確かめる前提なら、日本語の情報源を探す道具として使えます

  • かしこまった文章のたたき台にする:お詫びメールのように、格式の高い敬語の下書きはしっかり書けていました。細かい言葉だけ人が直せば使えます

逆に、川柳やキャッチコピーのような言葉遊び、最新のニュースや制度の確認には、今のところ向いていない印象です。

よくある質問

PLaMo 3.1 Primeは無料で使えますか?

はい。ブラウザ版の「PLaMo Chat」は、メールアドレスを登録すれば無料で使えます。Deep Researchは、2026年11月30日までの期間限定で1日2回まで無料です。

PLaMoとChatGPT、日本語に強いのはどっちですか?

今回の5問では、ChatGPT(無料版)のほうが正確でした。特に川柳の音の数え方と、最新情報の調べもので差が出ました。PLaMoは格式の高い敬語の文章や、日本語のサイトから出典を探す点では良さがありました。

PLaMoのDeep Researchは使えますか?

5分ほどで13件以上の出典が付いたレポートを作ってくれますが、今回は開業年などの大事な部分に誤りがありました。使う場合は、出典のページを開いて内容を確かめることをおすすめします。

ChatGPTと比べるときに気をつけることは?

ChatGPTは、普段の使い方(メモリや設定)が回答に反映されます。公平に比べたいときは、「一時チャット」で「パーソナライズなし」を選ぶと、設定を使わない状態で答えてくれます。

おわりに

「国産AIなら日本語はばっちりだろう」と思って試してみましたが、結果は想像と違いました。日本のサイトを調べて出典を付けてくれる姿勢は好印象でしたが、正確さではまだChatGPTに届かない、というのが今回の正直な結論です。

一方で、どちらのAIも「それっぽく正しく見える間違い」をすることがある、という点は共通していました。出典があっても、画像が付いていても、大事な情報は元のページで確かめる。AIを仕事で使うときの基本を、あらためて感じた検証でした。

VISKでは、こうしたAIの検証をもとに、業務に合ったAIの使い方やシステム開発のご相談を承っています。「うちの仕事でAIは使えるのか」と気になった方は、お気軽にお問い合わせください。

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